Alteryx 2021.4がリリースされました!アップデートまとめ
下記不具合につきまして、2022年3月17日にリリースされた2021.4.2.02731にて対応が完了しております。2021.4.1をご使用のお客様は最新バージョンへのアップグレードを推奨いたします。
2022.02.21追記
重要!
2022年2月21日現在、Excelデータの取り扱いに関する不具合によりAlteryx 2021.4.1の公開が停止されています。
問題:Excel(xlsx)データの読み込み時、Designerがデータを全件読み込まない、もしくはエラーが発生する可能性がある
概要:Excelデータの最初の列の最初の行にnull値があると、その列が読み込まれない可能性があります。本件が発生するとエラーが出力されず、データチェック・監査の際にデータ欠損によるワークフローの実行エラーや意図しないデータ出力が発生する可能性があります。
すでに2021.4.1を本番環境でご使用の場合、本件影響の有無をご確認いただき、万が一問題が発生している場合は一時的に2021.3.5にダウングレードすることをご検討ください。当該バージョンへのアップグレード検討中の場合は、本件の対応を予定しているバージョン2021.4.2の公開をお待ちいただくことを推奨いたします。関連情報:
- Issues in 2021.4.1
こんにちは。アライアンス統括部プリセールススペシャリストの兼本です。
現地時間2022年2月2日にAlteryx 2021.4がリリースされました。
Alteryx 2021.4 takes efficiencies to the next level by democratizing analytics and empowering data workers to deliver data-driven insights to businesses. https://t.co/zPaP1qn7G8 #Analytics #AlteryxAnalytics pic.twitter.com/Rlilh54pSl
— Alteryx (@alteryx) February 3, 2022
本リリースに含まれる主要な新機能は以下の通りです。
Alteryx Designer
リリースノート:
Designer と Alteryx Platform のリンク
デスクトップ版のDesigner と Alteryx Platform(Designer CloudおよびAlteryx Machine Learning)をリンクできるようになりました。これにより、Designer で作成したワークフローを Platform に保存したり、Platform に保存したワークフローを Designer で開いたりできます。 なお、日本国内でのAlteryx Platform提供可能時期は2022年2月現在未定となっております。
XML パースツールの機能拡張
XML パースツールに、元の解析済みファイルを下流に渡さないオプションが追加されました。
サポートファイルを生成
テクニカルサポートファイルに、システム情報、環境変数、エンジンログ、ODBC ドライバー、バージョンなどの追加情報が含まれるようになりました。
(Alteryx License Server使用時のみ)特定ユーザー向けに製品ライセンスを予約する
Alteryx License Serverを導入している環境において、ライセンス管理者が予約グループを作成して特定ユーザーの製品アクセスを予約できるようになりました。これにより、ユーザーは必要な製品や機能に確実にアクセスできます。
Public Gallery と Designer
2022年1月に実施されたPublic Galleryの移行に伴いDesigner からPublic Gallery にワークフローを保存できなくなりました。Public Galleryの移行に関する詳細は以下エントリを参照してください。
エラーメッセージの機能拡張
結果ウィンドウの特定のエラーメッセージは、エラーの理解と解決に役立つコミュニティ記事にリンクされるようになりました。
CEF(Chromium Embedded Framework)のアップグレード
(Alteryxが内部的に使用する)CEFのバージョンを 91.0.4472.124 にアップグレードしました。この影響でOneDrive、Dropbox、Dataverse、Box、SharePoint、および Power BI コネクタで認証する際に空白の画面が表示される場合があります。この問題を解決するには、これらのコネクタを更新する必要があります。
新しく加わった Intelligence Suite ツール
Alteryx Intelligence Suite に、新しくテキストマイニングツールが追加されました。Named Entity Recognition(固有表現抽出/NER)ツールを使用すると、定義済みエンティティまたはカスタムエンティティ (人、場所、物など) を識別するモデルをテキストデータでトレーニングできます。 なお、NERは、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、スペイン語で利用できます。2022年2月現在、NERは日本語および中国語ではご利用いただけませんのでご注意ください。
新しいデータコネクタ
次のデータコネクタツールが使用可能になりました。
データ接続マネージャー(Data Connection Manager/DCM)
データ接続マネージャー(DCM) は、ユーザーの資格情報を格納するための統合セキュアボールトです。DCM を使用すると資格情報をワークフローの外部に移動し、Alteryx 製品スイート間で同期できるので、セキュリティが強化されます。
エンジン互換モード
エンジン互換モードは新しいワークフローレベルの設定オプションです。両方のエンジンの特定のツールからの出力レコードの順序を維持する必要がある場合に使用します。これにより、移行パスがより容易になり、ユーザーは従来のエンジンから AMP までの特定のレコード順序を予測するワークフローを利用できます。
AMP でのすべての入力に対するレコード制限のサポート
すべての入力に対してグローバル設定 [レコード制限] が AMP でサポートされるようになりました。[ワークフロー設定] の [ランタイム] タブで、すべての入力のレコード制限を一元的に設定できます。
Customer-Managed Telemetry
Designerデスクトップをインストールした環境でワークフローのメタデータとXMLをローカルにログ記録します。これらのログを使用して、管理者は変更管理や部門別の利用率測定など、さまざまなプロセスを自動化することができます。顧客のプライバシーを最大限に維持するために、これらのログは顧客が管理し、Alteryx社にログを送信したり記録することはありません。
Alteryx Server
リリースノート:
データ接続マネージャー
データ接続マネージャー(DCM)を使用して、データ接続用のユーザ資格情報をワークフロー外で安全に保存するオプションを使用できるようになりました。DCM はアクセス制御と接続を共有する方法を提供するため、セキュリティが向上します。ワークフロー実行時に資格情報を取得するため、パスワード資格情報の管理の容易性が向上します。資格情報を一元化することで複数のワークフローで同じ資格情報を使用した場合、1回の操作ですべて更新できます。DCM を使用すると Server と Designer 間で資格情報を同期することもできます。
Server では、DCM Data Sources ページおよび DCM Credentials ページで資格情報と接続を管理できます。
新しいServer API V3
新しいServer API V3 を実装しました。これにより、アセット、コレクション、ユーザー、グループ、資格情報、接続などを表すオブジェクトを変更する機能が追加されました。新しいAPIを使用して今まで手動で行っていたタスクを自動化し、Serverを既存のAPI自動化ツールやスクリプトと統合できます。
V3 Admin API は OAuth 2 を使用します。また、基本的な POST、PUT、GET、および DELETE 機能を実装して、Server 環境を安全に変更できるようにします。新しい V3 API に加えて、V1、V2 のレガシーエンドポイント、およびサブスクリプションは、OAuth2 エンドポイントとして新しいベースURLで使用できます。
新しいユーザーインターフェース: My Workspace
Server のユーザーインターフェースを変更しました。ホームページが新しい [My Workspace] ページに置き換えられ、[My Files]、[Public]、[Shared With Me] タブに分割されました。
ユーザーインターフェースの更新:ワークフローの詳細およびユーザープロファイルページを更新しました
ワークフローの詳細ページとユーザープロファイルページのユーザーインターフェースを変更し、ユーザビリティとアクセシビリティを向上させました。ユーザープロファイルは、フルページになりました。このページで既定の資格情報、ワーカータグなどを変更するためにインラインで編集できます。
コントローラートークンのセキュリティが強化されました
セキュリティ上の理由から、次の機能が強化されています。
- コントローラーをワーカーノードに接続し、ノード間のデータを暗号化するために使用されるコントローラートークンのエントロピーを増加しました。
- トークンで使用されるハッシュアルゴリズムを SHA-256 にアップグレードしました。
これらの変更により、スケジューラーサービスと直接通信する場合に、古い Designer バージョンで互換性の問題が発生する可能性があります。また、スケジューラーサービスと直接通信し、Server UI (プライベート Gallery) をバイパスする場合は、このバージョンに一致するように Designerもアップグレードすることをお勧めします。
MongoDB のアップグレード
組み込みの MongoDB をバージョン 4.2 にアップグレードしました。また、ユーザー管理 MongoDB のバージョン 4.4 までをサポートするように MongoDB のドライバーをアップグレードしました。
MongoDB 永続レイヤーの暗号化の変更
Server 上のアプリに使用されるウィザード値の新しい暗号化方法を実装しました。
Alteryx Connect
リリースノート:
SAML のセキュリティ設定の更新
デフォルトでSAMLにSHA-256アルゴリズムを使用するようになりました。
XLSXエクスポート
データをXLSファイルだけでなく XLSXファイルとしてもエクスポートできるようになりました。大規模なデータセットをエクスポートする場合は、最大8 分で動作がタイムアウトになることがあります。この場合は、XMLエクスポートの使用をお勧めします。
Alteryx Promote
リリースノート:
重要!!
Alteryx PromoteでApache Log4j2に関わるセキュリティ脆弱性がみつかりました。旧バージョンのAlteryx Promoteを使用しているお客様は本バージョンへのアップグレードをご検討ください。詳細については、CVE-2021-44228 ApacheLog4jの脆弱性に対するAlteryxの対応を参照してください。
実行環境のアップグレード
- Rベース環境が3.3.2から3.6.3にアップグレードされました。
-
Python環境が3.6から3.9にアップグレードされました。
まとめ
Alteryx社のバージョンサポートポリシーでは、バージョン2020.2.1が2022年3月24日にEOLを迎える予定です。この機会に最新バージョンへのアップグレードをご検討ください。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。